
なぜタバコを吸っていたんだろう。
振り返って考えてみると、わたしにとってタバコとは、圧倒的に良くないことの方が多いものでした。やめることが出来て本当によかったと思っています。やめたいのにやめれない方、やめるきっかけが欲しい方。20年間喫煙し続けた私がやめることが出来た話を聞いてください。参考になれば幸いです。

平均で1日平日で一箱半(30本程度)、休日で2箱~2箱半、お酒を飲みながらですと、さらに本数が増えていました。私が喫煙を始めた頃は1000円札1枚で4箱買えて、さらにおつりがありました。しかし、それが1000円札で4箱ちょうどになり、3箱しか買えなくなり、2箱・・・となりました。
一番はじめ、禁煙したいと思った理由は金銭的な面だったと思います。(ビールもタバコ同様、こよなく愛していた為、毎月結構な出費がありました。)
でも、じっさい、やめられるかなあー、いやー、無理だよなー、だって生活習慣にしみついてるからなー、こまったなー、なんて思いながら次のタバコに火をつける・・・
あー、ダメだ!絶対無理!
明日から止めよう、来月から止めよう、この一箱を最後にしよう、と何回決心をした事か!そして、気が付けばまた火が付いたタバコを手にもっている自分に、「意志が弱いな」とため息をついた事か。
タバコは大麻(タイマ)などの麻薬の約3倍の依存性のあると書かれていた本もあり、何度も禁煙チャレンジしても止められない方が多いと思います。私もその一人でした・・・。

若き日は、お金の問題だけで、その他は自分的にはわるい面はありませんでした。良かった面を振り返ります(昔の生活ルーティーン)
- 朝一番、ベランダで遠くの景色を見ながら吸うタバコがうまい。
- 電車通勤の途中の歩きタバコがうまい(今は禁止?)
- 食後の一服がうまい
- 休憩時間や待ち時間の暇つぶしアイテム【空を見上げて黄昏る(たそがれる)】
- 職場、客先等でのコミュニケーションツール「タバコ吸いに行きませんか」
- ビール+焼き鳥+タバコ、あるいはビール+唐揚げ+タバコの最強トライアングル
あらためて書き連ねると一日中、スキマ時間のほとんどにタバコがいました・・・。
一日も欠かす事なく、タバコを吸い続けていました。(風邪をひき、熱が出ている時でさえも・・・)。そうしますと、肉体面で徐々に今までと異なる状態が現れてきました。
- すぐ息が上がる(通勤途中、信号が黄色点滅を始めた際、想像の中では、軽やかに交差点をかけ抜けているが、実際はダッシュ数メートルであきらめている。)
- 頭痛が頻繁に起こり出す。(血管が脈うつたびに頭にひびく)
- 喉がかれる(対応策で喉アメなめすぎて、胃が悪くなりました。)
- 体がだるい、重い(運動さけがちになってしまう)
上記だけで喫煙時の良かった面、悪かった面を比較してみますと、頭痛以外は耐えられるので、タバコ吸いたいと言う気持ちの方がかってしまっていたので、なかなか禁煙に心が向かわなかったのですが、頭痛が耐えられなかったので(頭痛薬を飲んで症状が軽減したとしても、その行為が怖かったので、飲まなかった)禁煙を熱望し始めました。
それでも、先延ばしばかりでした。
やめたいけど、やめられない。

そんな時に嫁とドラッグストアに行きました。
テレビCMで禁煙ガムというものが話題になっていましたが、私は一かけらの興味もありませんでした。
嫁が買ってくれると言い出しましたので、モノは試しに・・・と軽い気持ちでレジにならびました。
そうしますと、白衣を着た男性店員が、
「お客様、禁煙ガムは初めてですか! 初めてでしたら、くれぐれも、お気をつけください! ガムを噛みながらタバコを吸うことだけは、絶対にしないで下さい! 禁煙ガムの中には、綺麗なニコチンが入っています。タバコと同時に接種しますとニコチンの濃度が、濃くなりすぎまして、タイヘンな事になりますので! ぶっ倒れますので! くれぐれも、そのような行為はしないでください!この製品は、ニコチンが切れて、イライラしだした時に噛むとイライラをやわらげてくれます。ほっぺたの内側にガムを置いていても効果があります。そして徐々にガムの個数を減らしていき、最後はガム無しでも大丈夫になるまで頑張っていただくという商品になります。ただし、タバコと同時にガムを・・・・・・」
「あっ わかりました。ハイッ」
かなりキツメの口調で言われ、タイヘンな事になるんだという印象を植え付けられました。
そして最後のタバコ1本を吸い終わった後に、ガム服用開始・・・・。
タバコが吸いたくなくなったような気がするうーーーっ。
しばらくしてタバコが吸いたくなってきたので2個目を服用・・・・。
キレイなニコチンが、ほっぺたをつたって体にしみこんでいくーーーっ。
「これを繰り返せば、禁煙出来るのではないか」と思いました。
でも、待てよっ、・・・ ガム12個で1000円もするのか!
1000円あればタバコが何箱買えるんだ!
あー絶対もったいない。
「自腹で1000円も出して、ガムを買うなんてありえない。絶対イヤだーっ。」
ガムが残り3個になった時、私は思いました。
「とても辛くなった時に残りのガムを噛もう。今も辛いが、耐えられない辛さではない。」
この、「自腹で禁煙ガムを買うのが絶対イヤだっー」 ・・・・禁煙ガムのような欲しくもないものを、わざわざ1000円も出して買うなんてありえないという気持ちが、ニコチン切れの辛さを上回った為、2度と禁煙ガムを買う事はありませんでした。(最後の3個は結局服用しませんでした)
タバコをやめて12~13年になりますが、タバコを口にする事はありません。体調も良くなりました。
禁煙成功致しました。(何かセコイ感じもしますが・・・)